「MIKA NAKASHIMA LET'S MUSIC TOUR 2005」香川公演

会場に到着したのはおよそ開演10分前。
今回の私の席は13列目で中央よりは若干左側です。
周りを見渡すと・・・男女比はおよそ4:6といったところ。
それよりも注目すべきは、年齢層が幅広いこと。
特に男性はかなりご年配、おそらく40代以上の方も
数十人ほど見かけましたね。


開演時間の5分後に場内は暗転。
いつもならこのときに「キャー!」とか「オー!」とか
歓声や悲鳴がとどろくのですが・・・一切なし。
また誰一人として立ち上がりません。
これには私も驚きました。
静かにいすに座りながら・・・わくわくした気持ちで震えています。


ステージ上に映し出されたのは
クモの糸のオブジェ。
それに洋画家が描いたような子供を抱く母が映し出されました。
キリストを抱くマリアのような・・・
そんな印象で見ていた中、白い帽子と白づくめの衣装に包まれた
中島美嘉さんの姿が映し出され
中島さんの歌声が響きました。
中島さんが歌っていたのは・・・「AMAZING GRACE」。
私にとって中島さんとの思い出深い曲です。
2001年12月、中島さんが出演されていたドラマ「傷だらけのラブソング」の収録に参加しました。
収録シーンは中島さん演じる島崎未来の初ステージ。
収録で歌われたのは「STARS」でしたが、中島さんは収録以外にもこの曲も熱唱していました。
「この収録に立ち会えたことは将来絶対に宝になる」
そう思ったことが現実になりました。
そんな思い出が急速によみがえってきました。
客席からもどよめきが上がっておりました。


そしてクモの糸をバックに中島さんが歌い始めました。
ここからはセットリストに沿って・・・
1.蜘蛛の糸
ミステリアスなイントロを聴くまでもなく
この歌がくるとは感じていました。
とにかく私は中島さんをずっと直視していたような気がします。

2.Shadows of you
落ち着いたバラードナンバーになりました。
中島さんは帽子を脱いで手にしたまま歌っています。
髪型がドレッドヘアになっておりビックリ。
色付の付け髪もカラフルに編みこまれておりました。

3.WILL
ドラマ「天体観測」の主題歌ですよね。
お目当ての曲のひとつです。
もう中島さんの歌声にしびれていました。
ほんと、涙腺が緩みそうになるくらいに。
ただ、お隣のおじ様・・・この曲で手拍子を取るのはやめていただけます?
ほんと、初めて手拍子で不快感を感じました。


3曲が終わり一段落した空気を感じたのか
客席からも「美嘉ちゃ〜ん」という女性ファンの声が飛び交います。
中島さんから「こんばんは。心を込めて一曲一曲歌いますので、楽しんでいただければ」とご挨拶。


4.Carrot & Whip
明るいメロディーが流れ客席も手拍子をしながら徐々に立ち上がります。
また歌いながら中島さんもステージ上を歩き
左右のお客さんに手を振ったりしています。

5.Rocking Horse
「みなさんと楽しみたいからこの曲を作りました。
みなさんもお好きなように楽しんでください!」と中島さん。
楽しそうに踊る中島さんを見ていると私も楽しい。
自分も体を揺らしながら手拍子をして楽しんでました。

6.ヘムロック
まさか中島さんのライブではないだろうと思っていた腕振りが
ここでありました。
バックボーカルの方に合わせて私も振っていたのですが
場内には戸惑ってらっしゃる方も。


中島さんのトーク
四国に来るのは初めてだそうです。
昼ごろに高松に到着して、うどんを食べて・・・
その後は高松の長いアーケードで知られる商店街を歩いていたそうです。
アーケードの長さに驚いていた中島さんですが
場内は中島さんが商店街を歩いていたことにビックリ。
こんなに派手な髪にしているのに誰も気づいてくれなかったと少々ご不満。
香川にドレッドヘアはあんまりいないのに・・・誰も気づかなかったかな〜。
またステージセットにあるステンドグラスから
南フランスに行った話も聞かせてくれました。
ところどころで笑い声が聞こえるなど、トーク内容はうまいなとおもいました。


7.LEGEND
8.雪の華
9.愛してる
アコースティックバージョンでこの3曲を。
明るく→力強く→優しくの流れで続きました。
とくに「雪の華」なんて本当に歌声で凍えそうな寒さを表現を身をもって感じました。
紅白歌合戦葉加瀬太郎さんが「DIVA」と評した中島さんのすごさを実感しましたね。


「愛してる」終了後にスタスタとステージを後にした中島さん。
その後場内にはエレキギターの音色がうるさく響き渡ります。
ステージ上にはさっきまでのロングスカートから一変し
赤のジャケットと黒く短い皮パンで現れた中島さん。
一転してハードでパンクなライブが始まります。
上には「NANA」の電飾。
そう、9月から公開される映画「NANA」で中島さんは大崎ナナを演じます。
ナナはパンクバンドのボーカルという設定なので
ここからは中島さんではなくナナのステージなんだなと一足先にナナの実写化を楽しみました。
2曲目で歌われた「GLAMOROUS SKY」は映画の主題歌でもあり
作詞は「NANA」の原作者である矢沢あいさん、作曲はL'Arc〜en〜Cielのhydeさん。
強烈な組み合わせですよね。
9月は仕事上大変なので・・・見にいけるかどうか。


10.Fed up
ナナから中島さんにチェンジ。
サビに入るまでと入ってからの曲のイメージががらっと変わるし
この曲はアルバム「MUSIC」の中で一番好きな歌です。
サビ部分ではバックボーカルの方が手拍子を始め客席も手拍子をしていましたが
私はとにかく中島さんの歌声の力強さに震えてしまい手拍子をできなかったのが
「すごい経験をした」って思いましたね。

11.FAKE
豪邸にあるような飾りつきのいすに座り
足を組んでやや疲れたかのように、体を休めるかのように歌います。

12.Love Addict
この曲では2人のダンサー、2人のバレリーナが出てきて踊ります。
私がこの曲を聴いたとき描いたような世界がステージ上にて実演されています。
きっとそれは皆さんが描く世界のとおり、またそれに近いものだと思います。

13.SEVEN
ステージを左右に移動してこのポップな曲を歌います。
また中島さんからバンドメンバーなど出演者の紹介がありました。

14.LOVE NO CRY


アンコールは手拍子だけのものから最後のほうには
「アンコール!」と声も入ってきました。
バンドのメンバーが出てきて
客席に「美嘉」コールを促します。
コールが最高潮になったときに中島さんが走りこみながらステージに登場しました。
失礼ながら中島さんが走りこむ姿に驚きました。


EN1.桜色舞うころ
一番のお目当てはここで聴けました。
今年の春一番の名曲で、きっと毎年歌い継がれる曲だと思っています。
ステージ上で歌う中島さんの頭上から桜吹雪がひらひら。

EN2.ひとり
ただ無心に聴いていました。
最近気づいたのですがこの曲って「雪の華」の続きなんですってね。


ライブは終わりバンドメンバーが退場した後
中島さんも一礼して退場しました。
ほかのアーティストさんのように客席の声に長く居残るのではなく
歌を伝えることだけ、それが私にできる精一杯・・・という中島さんの姿勢を感じた気がします。



私も今回のライブにはさまざまな貴重な体験が詰まっていたような気がします。
中島さんって本当に類稀な歌手だなと思うんですよね。
一人のコンサートでこれだけ震えるような感動を感じられたというのは初めてでしたし
楽しむエッセンスも少量ながら含まれていたので
私的には本当に密度のある、感動のあるライブだなと思いました。
また今度あるならば行きたいし、次はほかの人も誘っていきたいですね。